試験もこれで大丈夫!英語の「ほとんど」の使い分けマニュアル

英語には、「大部分の、ほとんどの」を表す単語が複数あります。学校の試験でも問われやすい部分ですが、今改めて使い分けの方法を説明しようとすると自信がない・・・という方が多いのではないでしょうか?

そこで今回は、英語で「ほとんど」と言いたい場合の使い分けの方法についてご紹介してまいりたいと思います。

 

①「一般的には、たいていは」を表す”most”

まずは定番の”most”から見ていきましょう。主な意味としては、「最も多い、最高の、たいていの」というのが挙げられます。”most”は、単体ですと形容詞もしくは副詞として使われますが、「ほとんど」という意味合いで使われるのは形容詞としてのみです。それでは用途別に例文を見ながら勉強していきましょう。

〇形容詞most

例)Most students don’t like studying for tests.(ほとんどの学生はテスト勉強が嫌いです。)

この場合”most”が修飾しているのは名詞である”students(生徒)”ですね。

〇副詞most

例)This is the most beautiful flower in the garden.(これはこの庭で最も美しい花です。)

受験英語でもおなじみの、最上級の表現ですね。副詞として使う場合は「ほとんど」という意味ではなく、そのあとにくる形容詞を強調するのに使われます。

 

②「特定のグループの中の大部分」を表す”most of”

こちらも”most”を使った表現ですが、うしろに”of”をつけることによって、「~の大部分(ほとんど)」という代名詞として使うことができます。さっそく例文を見てみましょう。

例)Most of us eat rice everyday.(我々のほとんどは毎日お米を食べる。)

この文章では、”most of us(我々のほとんど)”というのが主語になっており、”most(ほとんど)”は代名詞の役割を果たしています。

“most”と”most of”は試験でもよくその違いが問われますが、一番の見分け方は「どの範囲」の大部分(ほとんど)なのかがはっきりしているかどうか、という点です。

例)Most of the students in my class don’t like studying for tests.(私のクラスのほとんどの学生はテスト勉強が嫌いです。)

①でご紹介した例文と見比べてみてください。「たいていの(一般的な)学生」なのか「私のクラスの学生」なのか、範囲の特定の有無に違いがありますよね。

ちなみに穴埋め問題で見分けるときの方法としては、「うしろに冠詞があるかどうか」というのが挙げられます。上の例文だと”the”という冠詞が入っていますね。このほかにも”his””her””these”など、特定の範囲を示すための冠詞が入ることが多いです。

 

③完全に限りなく近い”almost”

目標とする地点までもう少し、完全な状態に限りなく近いことを表すのが”almost”です。

似た表現や単語が多く、最も混同しやすい単語だといえます。

〇”most”との見分け方~品詞を意識しよう

先ほど、”most”は形容詞として「大部分の〇〇」といった形で名詞を修飾するとご説明しました。一方”almost”は副詞なので、名詞の前に来ることはありません。例文を見てみましょう。

例)She was almost late for school.(彼女は もう少しで遅刻するところだった。)

例)I almost got a burn yesterday.(昨日はもう少しで火傷しそうだった。)

一つ目の例文は形容詞”late(遅い)”を、二つ目の例文は動詞”get a burn(火傷する)”を修飾していますね。

ちなみに、”almost all(ほとんど全部)”という形にすれば”most”と同じ意味で使うこともできますので、予備知識として頭に入れておきましょう。

投稿者プロフィール

Midori
Midori
高校時代にイギリス留学、大学~社会人時代に2度のNY滞在を経験。大学時代には留学生チューターとして海外留学生の支援に関わる。
現在のTOEICスコア875点(リスニング満点)。英会話講師として勤務する傍ら、海外ドラマや洋画を用いた英語学習法に関する記事を多数執筆。