英語の助動詞は覚えない!中心となるイメージを理解しよう!

英語の助動詞、単純に種類が多いだけでなく、用法も多く、身に着けることに苦労している方が多いのではないでしょうか。

そういった方はもしかすると、勉強の仕方が間違っているかもしれません。助動詞を身に着けるうえで大切なことは用法、意味の暗記ではなく、一つ一つの助動詞が持つ、ニュアンス、イメージを理解することです。

一見遠回りのようです。時間もかかります。ですが、身に着けるためにはこの方法のほうが効率的なのです。

そこで今回は、5つの基本的な助動詞の中心となるイメージを例文とともにご紹介していきます。学習の際の参考になれば幸いです。

 

助動詞を使うためには暗記は適さない

助動詞、いろいろな参考書やネットの解説記事で書かれているように、

「助ける」「動詞」と書いて助動詞、文字通り動詞をたすける、あるいは動詞にとって代わる働きをするものです。

単純に受験英語としての知識だけでなく、会話や文章表現など英語を理解するうえで非常に重要な要素です。

受験英語や資格試験では暗記をして覚えるという方も多いのですが、一般的な単語と違い、ニュアンスが非常に大事なのが、この助動詞。暗記をして、単に記憶するのではなく、一つ一つが持つニュアンスをつまり中核となるイメージを理解することが必要です。

暗記勉強ではなく、イメージを把握しつつ、たくさんの例文に触れるあるいは実際に自分で会話でつかいつつ、そ感覚的に身に着けていく必要があるのです。

 

英語の基本助動詞6種類の使い方と中心イメージ

英語では主に、will can  may  shall  must have to の6種類の助動詞が多く使われます。ここからはこれら6種類の助動詞の中心となるイメージをご紹介するとともに、使い方を解説していきます。

今回ご紹介する、これらのイメージを理解すれば、wouldやcouldなど過去形表現の理解もより進みます。

まずはwillから見ていきましょう。

will のイメージは 強い意志 意向

willの中核となるイメージは発話者から見た強い意志、意向です。

主体的なイメージを持つため、そこから転じて、日本語では未来、推量、習慣、能力 といったように細かく意味が充てられています。実際には、一つ一つが区切れるわけではなく、一つの表現に様々なニュアンスが含まれています。

同様の未来の表現である、be going toとは違うのは、それが理由です。

be going toは定まった予定など、未来にある確定的な事実を表現するのに対し、willには話者の意思が入っており、主観的な 「こうしたい」「こうするつもりだ」といった意志、意向を含んだ未来を表すわけです

例文を見ていきましょう。

例文

I’ll be back.「私は必ず戻ってくる」

ターミネーターでお馴染みのフレーズ。willには強固な話者の意志というイメージがあるため、単純に未来を表しているだけでなく、ターミネーターのあの力強さが、この言葉によって表現されているわけです。

She won’t be able to pass the exam. 「彼女は試験に合格することができないだろう」

willを使っているので、単純な未来ではなく、話者の主観を含んでいます。

 

can 潜在性

さて次はcanを見ていきましょう。日本語での訳は「~できる」ですが、イメージは、潜在性、つまりやろうと思えばできる。「俺はまだ本気出してないだけ」という漫画がありましたが、あのようなイメージを頭に思い浮かべていただければいいかと思います。

そのため、よく英文法書では能力、許可、依頼という用法や意味が充てられています。

同様の表現にbe able toというものがあります。これも訳自体は同じ。ですが、こちらは可能性ではなく、行う行為に対する十分な能力、というイメージを持ちます。

例文で詳しく見ていきましょう。

He can pass the exam. 「彼はその試験に合格するだろう」

He is able to pass the exam.「彼はその試験に合格するだろう」

どちらも同じ訳ですがニュアンスが異なります。

canの場合極端な例ですが、偏差値50くらいの学生が偏差値が70くらいの大学を目指して一生懸命勉強している。そんな場面を思い浮かべていただければいいかと思います。

それに対して、be able toの場合は、もうすでに模試でA判定が出ている。何もなければ合格できる、そのような状態を思い浮かべていただければいいでしょう。

 

may  許容

さて、次にmayを見ていきましょう。主に「~かもしれない」と訳します。中心的なイメージは許容です。

canのように、可能性や許可を表す助動詞ですがニュアンスが異なります。行為の結果を決めるのは話者自身にはない、という風に考えていただくとわかりやすいでしょう。

そのため、許可、推量、祈願という用法が充てられているわけです。

またこのようなニュアンスを持っているため、会話では使いません。

例文

May I help you? 「何かお探しでしょうか。(お困りでしょうか)」お店でよく聞く表現です。

話者自身がへりくだって、私に何かできることはあるでしょうか、と相手に許可を促す表現になっています。上記で説明したイメージを持つ、mayを使っているため、非常に丁寧な表現になっています。