みなさんは、ご自身の単語力に自信がありますか?お仕事などで日常的に英語を使っている方以外は、ほとんど「自信がない!」とお答えになると思います。
考え方や仕組みを理解する英文読解や英作文とは違い、ひたすら暗記しなくてはならないイメージのある英単語には、苦手意識を持っている方が多いです。しかし「英語を話せるかどうかは単語力で決まる!」と言われるように、自分の伝えたい物事について必要な単語を知っていなければ、英語でコミュニケーションを取ることはできません。
そこで今回は、単語帳を使ってひたすら暗記する以外の方法で、ボキャブラリーを増やしていく方法について、筆者自身の経験からご紹介してみたいと思います。
①おすすめしたいのは・・・断然紙辞書!!
みなさんは、単語を調べるときどのツールを使っていますか?今はほとんどが電子辞書で、人によってはインターネットの無料辞書を使ってスマホで検索しているという方もいらっしゃるかもしれませんね。
ところが、英語のボキャブラリーを増やすという観点から私がぜひおすすめしたいのは、紙の辞書です。「紙の辞書なんて重いしかさばるし・・・。」「中学校時代に開いて以来見てない!」なんて声が聞こえてきそうですが、私は以下の理由から紙の辞書をおすすめしています。
一覧性がある
→電子辞書で単語を検索するときを思い出してみてください。最初に書いてある単語の意味を見た後、他の意味や類義語などチェックすること無くすぐに辞書を閉じてしまっていませんか?紙辞書の場合、画面をスクロールする手間なく一目でその単語に関する情報が全て入ってきます。
そればかりか、調べている単語の前後には、スペルの似た単語がずらりと並んでいますよね。この「一覧性」こそが紙辞書の一番の強みです。
スペルが頭に入る
→電子辞書では、単語の初め何文字かを入力すれば予測検索で探している単語が出てきてしまいます。その点紙辞書だと、スペルを一字一字確認しながら単語を検索しますので、自然にスペルが記憶に残るのです。
②紙辞書の使い方その1:一覧性を存分に活かす♪目に入る情報をすべて吸収するつもりで
先ほど紙辞書をお勧めするポイントとしてご紹介した、「一覧性」を活かした学習方法です。
・訳し方のバリエーションすべてに目を通しておく
→1つの英単語に、思いがけずたくさんの意味が詰まっているのはよくあることです。始めに書いてある訳し方だけを見て満足するのではなく、一度すべての訳し方に目を通すようにしましょう。
・類義語をチェックする
→類義語は、試験でも問われやすい部分です。このタイミングで一度チェックしておけば、次に出てきたとき改めて辞書を引く必要がなくなります。
・前後に載っているつづりの似た単語も眺めておく
→スペルのよく似た単語は、穴埋め問題でも間違えやすいポイントです。例えば、”conscientious(良心的な)”と” conscious (意識している)”は辞書ですぐ近くに載っている単語ですがこんなにも意味が違います。
見開き2ページに載っているつづりの似た単語だけでもざっと眺めておくだけで、こういった単語に気づくことが出来ます。
③紙辞書の使い方その2:書き込み作業で、自分の苦手にフォーカスした辞書を作ろう
紙辞書を使っていたころ、「こんな単語見たことない!」と思って辞書を開いてみたら、しっかりマーカーでラインの引いてある単語だった・・・なんて経験はありませんか?
自分の苦手箇所に印をつけたり書き込みをしたりしておくと、何度も同じ単語を間違えていることに気づけたり、そのページに載っている違う単語を検索した時自然に目に入ってくることで改めて覚えなおすことが出来たりと、メリットがたくさんあります。
たくさんマーカーを引いて使い込んだ辞書は、みなさんの苦手な箇所が一目でわかる、みなさん専用の辞書になります。試験直前には書き込みの多かった単語を書き出して、オリジナルの単語帳を作ってみるのもいいかもしれませんね!
④できれば開いてみてほしい!英英辞典
みなさんは、英英辞典を開いてみたことはありますか?実際に使ってみたことのある方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?
英英辞典は、英単語の説明が英語で書いてある辞書です。日本の国語辞典の英語バージョンをイメージしていただければ良いと思います。
自分のボキャブラリーを増やしていくにあたって、覚えている単語の数を増やしていくのももちろん大切なことなのですが、単語を思い出せなかったときに別の単語を使いながら説明するスキルを上げておくのもとても大切なことです。
例えば、”thermometer(体温計)”という単語が思い出せなかったとします。そんな時、つたなくても以下のように何とか説明できれば、相手に言いたいことが伝えられるはずです。
“I don’t know how to say in English, but… I need the tool we use when we measure our temperature…”(英語で何と言えばいいのかわからないのですが・・・、熱を測るときに使う道具が必要で・・・)
難しく見えるかもしれませんが、”tool(道具、ツール)”や”measure(メジャー、測る)”などの単語は日本人にもなじみがあるので、”thermometer”よりは思い出しやすいはずです。
ちなみに、英英辞典で”thermometer”は”instrument for measuring temperature(体温を測る道具)”と書いてあります。英語で英単語を説明する訓練は、英会話においても非常に役に立ちますよ♪
⑤一見回り道に思える学習がボキャブラリーを増やす♡一度にたくさんの単語を吸収しよう!
一つの単語の意味が知りたいだけなのに、その周りに載っている単語までチェックしたり、あえて英英辞典を開いてみたりすることは、一見回り道に感じるかもしれません。しかし、長期的にボキャブラリーを増やしていくという観点では、この回り道こそが効果を発揮します。
いきなりすべて実践するのは難しいかと思いますが、「持ち運び用には電子辞書を使いながら家で学習するときは紙辞書を開く癖をつける」「1日1単語英英辞典を引いてみる」など、無理のない範囲でぜひチャレンジしてみていただきたいと思います。
使える英語をどんどん増やして、英語のコミュニケーションに自信をつけていきましょう!
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投稿者プロフィール
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高校時代にイギリス留学、大学~社会人時代に2度のNY滞在を経験。大学時代には留学生チューターとして海外留学生の支援に関わる。
現在のTOEICスコア875点(リスニング満点)。英会話講師として勤務する傍ら、海外ドラマや洋画を用いた英語学習法に関する記事を多数執筆。
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