【使ってみたい!】動物が入った面白いイディオム6選

「犬猿の仲」「猿芝居」など、日本語において動物を用いた慣用表現はたくさんありますよね。

実は英語にも、動物の入ったイディオムがたくさんあります。

今回はその中から、特におもしろいものをいくつかご紹介します。

 

動物が入った面白いイディオム6選

①the elephant in the room/pink elephant

こちらは、「無視できない重要なことなのにも関わらず、誰もがそれについて話すのを避ける問題」に対して使われる慣用フレーズです。

「象が部屋に」「ピンクの象」とありますが、確かにいずれもありえない話で、もし本当にそんなことがあるなら無視できない大問題ですよね。

さて、こちらの表現は、海外ドラマ「Sex and the City」の中にも登場しています。

長年ゲイだった友人が突然「女性と結婚することになったんだ」と式に招待してきて、キャリー達が戸惑う場面でのミランダのセリフです。

“I wouldn’t go to this charade if you paid me. It’s like there’s a pink suede elephant in the middle of the room and nobody’s allowed to talk about it.”

(わたしは、お金をもらったってそんな茶番見に行きたくないわ。ピンクのスエードでできた象が部屋のど真ん中にいるのに、それについて誰も話さないようなもんでしょ?)

→”the elephant in the room”と”pink elephant”が合体して使われているだけでもその滑稽さを十分に表していますが、ここでは”the middle of~”で「部屋のど真ん中」としてあったり、”pink suede elephant”で「ピンクのスエードでできた象」としてあったりと、最大級に強調されていることが分かりますね。

「絶っっっ対にありえない!」という思いが伝わってくるようです。

 

②chicken

最近は日本語でも「チキン」と言ったりしますが、「弱虫」を指す言葉です。

映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」の中では、主人公マーティーが”Chicken!??(お前は弱虫か!??)”と挑発されて憤慨するシーンが幾度となく登場し、ファンおなじみのシーンとなっていますよね。

 

③butterflies in my stomach

直訳すると「私の胃の中に蝶々が」となり、考えてみるとちょっと気持ち悪いフレーズですが、これは「ハラハラする、ドキドキして落ち着かない」といった意味の慣用フレーズとなっています。

緊張でいてもたってもいられないようなとき、胃が持ち上がるようなフワフワした感じになったことがある方は多いのではないでしょうか?

英語ではそういったニュアンスを蝶々を使って表現しているんですね!

さて、こちらの表現は海外ドラマ「Sex and the City」でも登場しています。恋人関係にはときめきが必要だとキャリーが力説するシーンです。

キャリー:How do you sustain a relationship without the zsa zsa zsu?(ときめきなしで、どうやって恋愛関係を維持していくのよ?)
ミランダ:The what?(え、なに?)
キャリー:That butterflies-in-your-stomach thing that happens when you not only love the person, but you gotta have them.(胃の中でチョウチョが飛び回るってやつのことよ。人を好きになった時や好きな相手を手に入れたときに起きるやつ。)

→”zsa zsa zsu”は「ザーザーズー」と発音されます。日本語で言うと「きゅんとする」といった表現が一番近いかと思います。恋愛感情を伴うときめきのことですね。

 

④eat like a horse/pig/bird

直訳すると「<動物>のように食べる」となりますが、それぞれ”horse”だと「大食い」、”pig”だと「がつがつ食べる」、”bird”だと「少食」といった意味を持っています。

動物の名前は皆さんご存知のものばかりなので、比較的解釈がラクチンな慣用フレーズですね。

ちなみに、こちらは食べ物に関する表現ですが、飲み物の場合は”drink like a fish”とすることで「大酒飲み」というのを表すことが出来ます。

 

⑤night owl

直訳すると「夜のフクロウ」ですよね。

夜型人間や、夜遅くまで起きている人のことをこのように表現することがあります。

フクロウは夜行性ですから、”night owl”で「夜更かしのフクロウさん」といった感じになって、日常会話の中でもよく用いられています。

 

⑥at snail’s pace

直訳すると「カタツムリのペースで」ということですので、「のろい」「ゆっくり」といった意味で用いられます。日本語だとのんびりしていたり遅かったりすることを「カメ」に例えることがありますが、欧米ではカタツムリなんですね!笑

 

楽しく使おう!動物の入ったイディオム6選

動物の入った英語のイディオムをご紹介してまいりました。

初めて知ったものはいくつありましたか?欧米の方がいかにも使いそうな、ジョーク交じりの面白い表現がたくさんありましたね。ちなみに筆者のお気に入りは”pink elephant”です笑

英会話をマスターしていくにあたって必ず知っておかなければならない表現、というわけではありませんが、こうしたおもしろいイディオムを知ることは欧米の方の考え方や文化に触れるいいきっかけになります。

今回ご紹介したものも参考にしながら、ぜひみなさんもネイティブとの会話や映画・ドラマのセリフから動物の入ったイディオムを探し出してみていただきたいと思います。

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投稿者プロフィール

Midori
Midori
高校時代にイギリス留学、大学~社会人時代に2度のNY滞在を経験。大学時代には留学生チューターとして海外留学生の支援に関わる。
現在のTOEICスコア875点(リスニング満点)。英会話講師として勤務する傍ら、海外ドラマや洋画を用いた英語学習法に関する記事を多数執筆。