英語で「ぴったり」って何て言う?【状況にピッタリ合う英語をご紹介します】

日常会話の中で頻繁に登場する「ぴったり」という言葉は、「(服などが)似合う」「ちょうどいい」などさまざまな意味合いで使われますよね。

しかし、いざ英語で言い表すとなるとなかなか的確な表現が思いつかないのではないでしょうか。

そこで今回は、英語で「ぴったり」と言うときの表現についてご紹介します。

 

①「形・大きさが合う、ふさわしい」の”fit”

まずは日本語でも「フィット」でおなじみの”fit”です。

ただし、「形・大きさが合う」以外に「ふさわしい」という意味があることに注目です。

ちなみにこちらの表現は、海外ドラマ「Sex and the City」の中にも登場しています。

主人公キャリーの元彼ビッグが、結婚した妻とうまくいっていないことについてキャリーに打ち明けるシーンです。

ビッグ:Everything in my apartment is now beige. Beige is bullshit.(我が家にあるものは今やベージュ色ばかりさ。ベージュなんてくだらない。)
キャリー:I thought you wanted beige.(ベージュを欲しがったのはあなたでしょ。)
ビッグ:Yeah, well… It doesn’t quite fit. (ああ、でも・・・なんだかぴったりとこないんだ。)

→ビッグは結婚を強く望んでいたキャリーを捨てて現在の妻と結婚している為、今更不仲を相談されたキャリーの対応は冷淡ですね。”you wanted beige”の部分には「あなたがベージュ(が好きな彼女)を欲しがった(から結婚したんじゃないの)」といった意味が込められています。

部屋の中をベージュ一色にしようとする彼女とはぴったりこない、ということですので暗に彼女との結婚生活に違和感を感じているというのを示唆していますよね。

 

②「調和する、釣り合う」の”match”

続いて、こちらも日本語の「マッチ」でおなじみの”match”です。

「マッチする」と言ったりしますが、ちょうど「調和する、釣り合う」といった意味で使われていますので覚えやすいですよね。

こちらの表現は、海外ドラマ「フレンズ」で、ロスに服の組み合わせが合っていないと指摘するフィービーのセリフの中に登場していました。

フィービー:That shirt doesn’t really match those pants.(そのシャツ、ズボンと全然ぴったりきてないじゃん。)

 

③「うってつけ、最適」の”perfect”

日本語で「パーフェクト」と聞くと、「完璧」をイメージしてしまうかと思いますが、英語では「うってつけ、最適」というニュアンスで「ぴったり」と言いたい時にも使われます。

同じようなニュアンスで”perfect”が用いられている例が、映画「ブライダル・ウォーズ」に登場していますのでご紹介してみましょう。

結婚式を控えた親友同士の2人(エマ・リヴ)がドレスの試着にやってくるシーンで、リヴにとてもよく似合うぴったりのドレスを見つけた時の会話です。実際に試着した姿を鏡に映しながら、2人でうっとりしています。

エマ:It’s stunning. It’s perfect.(すばらしいわ。ぴったりじゃない。)
リヴ:I know. Right?(ほんと、そうよね?)
エマ:Mm-hmm.(うんうん!)
リヴ:I should probably keep looking.(まあでも、他のドレスももう少し見てみるわ。)
エマ:Do you think there is something better than Vera Wang?(あなた、ヴェラ・ウォンよりいいドレスがあると思うの?)

→花嫁さんを褒めるときは、とにかく”perfect”を使うことが多いです。一生に一度の運命の日ですから、主役の花嫁さんには最高の気分で式に臨んでもらうため、「非の打ち所がない、完璧」という言葉は一番適しているんですね。

こちらのシーンでも「完璧よ」と訳しても問題はないのですが、やはり試着のシーンですので「似合う、ぴったり」と訳した方が自然ですね。

 

④「ちょうどいい、ふさわしい」の”just right”

“right”と聞くと「正しい」といったニュアンスが一番に思い浮かぶかもしれませんが、”just”をつけると「ちょうどいい、ふさわしい」ということで「ぴったり」と言いたい時にも使われます。

ちなみに”about”を挿入して”just about right”と表現すると、「まさにそれ」「そうそうコレだよ!」といった感じで、より「ぴったり」のニュアンスを出すことが出来ます。

単純に良い・悪いではなく「合っている」という意味になりますので、「湯加減」や「塩加減」といった、主観によって評価が変わってくるような対象にもよく使われているようです。

さて、こちらの表現は海外ドラマ「Sex and the City」のサマンサのセリフに登場していました。

歴代の彼氏を振り返りながら、あれこれと文句をつけていたサマンサを見て、理想が高すぎるのではないかと突っ込むキャリーに対するサマンサの一言です。

“Yep. I’m looking for one that’s just right.”(そうよ。ぴ~ったりくる相手を探してるの。)

→あっさりとこう言ってのけるサマンサ、やっぱり自分に自信があるんだなー!と思ってしまいますね笑

実際にこちらのシーンを見てみると、”just”の部分を「ジャ~~スト」と伸ばすことで「ぴ~~ったりの」といった感じで強調しているのがわかります。

 

「ぴったり」の英語表現を知ろう

「ぴったり」を表す英語表現についてご紹介してまいりました。

聞けばなんとなく意味は分かるけれど、自分で使うとなるとなんとも・・・といった表現が多かったのではないでしょうか?

そうした細かいニュアンスを出すことが出来るようになると、英語表現に深みが出てきます。

今回ご紹介したことも参考にしながら、「ぴったり」の英語表現を使いこなせるようになっていきましょうね!

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投稿者プロフィール

Midori
Midori
高校時代にイギリス留学、大学~社会人時代に2度のNY滞在を経験。大学時代には留学生チューターとして海外留学生の支援に関わる。
現在のTOEICスコア875点(リスニング満点)。英会話講師として勤務する傍ら、海外ドラマや洋画を用いた英語学習法に関する記事を多数執筆。