「ハリー・ポッターと賢者の石」から英語を学ぶ | イギリス英語が学べる映画!

③立ち入り禁止なのは、ホグワーツの何階!?

本作では、「”禁じられた部屋”がある4階には立ち入り禁止(賢者の石が隠されているから)」という規則が出てきます。さて、映画のセリフをよーく聞いていただくと、登場人物たちは4階のことを”third floor(3階)”と表現しているのがわかります。小説を熱心に読んでいた人々にとって「4階は禁じられた部屋!」という認識が刷り込まれているため、この”third floor”に違和感を感じた方は多かったはず。

実は、イギリスでは1階のことを”ground floor”、2階・3階のことを”first floor, second floor…”と表現します。つまり、イギリス英語の”third floor”は「4階」を示している、ということなんですね。イギリスのほか、フランスやドイツなどのヨーロッパ諸国でも同様の数え方をします。

何を隠そう、筆者自身もイギリス留学時にこの階数の謎に気付かずにお手洗いを探して走り回ったことがあります・・・。笑 この階数の数え方は知っておくと便利ですので覚えておいてくださいね!

 

④綴りまで違う!?小説「ハリー・ポッター」にはアメリカ版もあった!

さて、ハリー・ポッターを通して、イギリス英語とアメリカ英語の違いに迫ってまいりましたが、小説「ハリー・ポッター」にはイギリス版とアメリカ版があるというのをご存知でしょうか?

映画ではイギリス英語特有の発音に触れることができるのですが。小説で文字にすると綴りの違いにも気付くことができます。具体的には以下のような違いです。

例)

color(アメリカ)⇔colour(イギリス)

center(アメリカ)⇔centre(イギリス)

license(アメリカ)⇔licence(イギリス)

organize(アメリカ)⇔organise(イギリス)  etc

なぜこのように綴りが違うのかについては諸説ありますが、英語発祥の地であるイギリスからアメリカに英語を持ち込んだ際に、発音のしやすさなどを勘案しスペルを変えてしまったというのが有力説です。アメリカがイギリスからの独立を意識したために、言語にも独自性を求めていたのではないか、という考え方もあります。

 

まとめ

いかがでしたか?イギリス英語の特徴について、「ハリー・ポッター」のシーンなどを絡めながらご説明させていただきました。

海外の映画やドラマを見ながら各国の英語の特徴を学ぶことは、非常におもしろいですし有益だと思います。特に「ハリー・ポッター」は、児童向けに作られていることもあり、比較的やさしい英語が使われていますので、みなさんもこれを機に”字幕なし”デビューをしてみてはいかがでしょうか?

投稿者プロフィール

Midori
Midori
高校時代にイギリス留学、大学~社会人時代に2度のNY滞在を経験。大学時代には留学生チューターとして海外留学生の支援に関わる。
現在のTOEICスコア875点(リスニング満点)。英会話講師として勤務する傍ら、海外ドラマや洋画を用いた英語学習法に関する記事を多数執筆。